「ロムニー流経営」論争過熱
(以下引用)
米大統領選の共和党候補指名争いで優位に立つミット・ロムニー前マサチューセッツ州知事をめぐり、投資ファンドの辣腕(らつわん)経営者としての経歴がや り玉に挙がっている。投資先に人員削減を迫るなど企業再建の経験が「拝金主義」などと他候補から批判され、ロムニー氏は「米経済を再生できるのは私だ」と 反論。論争は21日に迫るサウスカロライナ州の予備選などと今後の選挙戦も左右しそうだ。
「倒産した投資先は数多い」。予備選を前に16日に同州で開かれた共和党候補の討論会で、ギングリッチ元下院議長は、ロムニー氏がかつて率いた投資会社「ベイン・キャピタル」の“罪状”を責め立てた。
ロムニー氏は1984年に同社を創業。99年まで最高経営責任者(CEO)を務め、世界有数のファンドに育てた。だが、その過程で解体されたり、社員が 解雇されたりした企業もある。このため、他候補から「企業を食い物にした」(ギングリッチ氏)「大統領は国家の最高司令官であり、CEOではない」(サン トラム元上院議員)などと集中砲火を浴びている。
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ペリー・テキサス州知事は、ロムニー氏が会社経営を通じて築いた個人資産が約2億5千万ドル(約192億円)に迫ることから、「確定申告書を予備選までに公開せよ」と迫った。
ロムニー氏も「100を超す企業に投資し、10万人以上の雇用を生み出してきた」と反論。説得力ある経済政策を示せない他候補の焦りを見透かすように、「経済運営に熟知した候補を選ぶなら私だ」と主張し、「経済通」の看板を下ろすつもりはない。
とはいえ、所得内容については4月をめどに公開するとし、11州の予備選・党員集会が集中する「スーパーチューズデー(3月6日)」以降に自身の「火種」を先送りした格好だ。
オバマ大統領は11日に、米国内で雇用を増やす企業への優遇税制の導入を発表した。共和党の論争につけ込み、ロムニー氏が国内雇用に消極的との印象を植え付ける狙いとみられる。
識者やメディアの見方はさまざまだ。米ワシントン大のジャクソン・ニッカーソン教授は「批判は公正を欠く」と擁護するが、米誌ウィークリー・スタンダー ドは「投資会社の経験が大統領の資格証明になると本気で思っているのか」と手厳しい。米紙ウォールストリート・ジャーナルは、ロムニー氏が関わった投資案 件を追跡調査し、「評価は分かれる」と悩ましげだ。
サウスカロライナ州と次の予備選が行われるフロリダ州(31日)は、ともに高失業率にあえいでおり、論争は、大統領に求められる経済運営の資質とも絡み、一段と過熱しそうだ。